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Down Under通信 vol.1 The Bamboos編

シドニー初日の夜、今回の小旅行のすべての目的といってもいいだろう。オーストラリア発、現在のディープファンクシーンに彗星のように現れた現在進行形ファンクバンド、The Bamboosのライブへ行ってきた。Kay Deeからの7インチは世界中でヒットになり、その後tru-thoughtsと契約しアルバムをリリース、UKツアー前のオーストラリア最後の公演。

今回の会場のthe Basementはシドニーの老舗のジャズやファンク中心のバー。観光ガイドにも載っているくらいの場所。日本で行ったらブルーノートくらいだろうか、まあそんなにきれいではなかった。しかし店内に所狭しと貼られたジャズ、ファンク、ロックの巨人たちのポスターとそれに書かれたサインは見ているだけで壮観であった。

会場に入り一つ驚いたのが女の子の多さ。まあthe Bamboosはそこまで汗がほとばしるという形容があうようなファンクバンドではないが、それにしても男女の率は半々であった。日本で(ディープ)ファンクというと男の世界という形容をされるのが嘘のようである。女の子が太いビートに合わせて腰をくねらせているのを見るのはうきうきする。バンドの演奏に合わせて踊りが加速する客を見ていて、やはりバンドと同様それをサポートする人たちも重要だなと思わされた。明らかなおっさんもいたり、まさに老若男女、さらに肌の色も白から黒、僕みたいなアジア人まで。そして客がみんなおしゃれであった。ファンクというとどうも「土臭い」というようなイメージが着きがちである。しかし明らかに彼らの音楽は都市で生まれる音楽だ。オーストラリア第一の都市のBasement(地下)で、おしゃれを決め込んだ人たちがファンクのビートに腰を揺らす。黒いとか白いとか黄色いとか、男か女か、子供か大人か、そんなものは関係ない。Everything's going to the beat。最高にクールである。僕はここにAcid Jazzとはこういうことだったのかもと思わずにはいられなかった。

9時にオープン、そこから二人のDJ。一人目のDJはジャズファンクから現行のブレイクビーツまで幅広く。僕と趣味が似ていたためにやけてしまう。音楽に国境はないなとこういうときにつくづく思う。さらにそのDJのカートリッジを入れるケースにはJet Set Recordsのステッカーが。終わった後にそのステッカー日本のでしょと話すと「いいレコード屋だよね」と言っていた。しばしそのDJの友人と談笑。その友人もバンドとレーベルをやっているらしく、名刺をもらった。日本でプレイするよと言ったら後で音源を送ってくれるらしい。次のDJは一時間強の完全funk45の世界。最後にかけたBreakestra以外は全部7インチだったと思う。Hip Hop的な感覚でこすったりジャグリングをしながらのfunkの嵐。個人的にテクニックよりもこのDJの組み立て方がすごいよかった。ゆるめのファンクから徐々にBPMもドラムロールも激しくなっていき、それとともにフロアが徐々に埋まってみんな踊りだす。見事な準備運動であった。もちろん僕のビール摂取量も加速。

夜11時頃、フロアが暖まったところでついにThe Bamboosが登場する。ギター、ベース、ドラム、オルガン、トランペットにサックスという編成。簡単な話をしてからすぐに演奏に。その後この演奏が2時間もブッ続くとは思ってもいなかった。そしてそれが2時間も経っていたということを忘れさせてくれるような素晴らしいライブであった。アルバムでは客演でAlice Russellが参加したりもしているが、今回は完全にインストバンドとしてのライブ。余計なMCなども一切はさまず、これでもかと言わんばかりにビートとグルーヴでぐんぐんと客を踊らせる。反復される重くかつ熱い、厚いビートは完全にダンスミュージックとして機能している。そういう意味でやはりこのバンドはHip Hopやダンスミュージックを消化した現在進行形のファンクバンドだ。本当に2時間ノンストップ、曲間もほぼなしで黙々と演奏し続ける姿はクールだ。しかしただクールなだけではない熱さが音の隙間から感じられる。結局2時間こちらもノンストップで踊ってしまった。一緒に行ったバックパッカーで会った友人はバンドも何も知らなかったにもかかわらず、DJの時間から計3時間くらいずっと踊りっぱなしであった。はじめはダウンジャケットを着ていたのが気づけばタンクトップ一枚になっていた。彼のあがり具合はこのライブのよさをよく表しているのではないだろうか。

それだけあついビートの嵐にうたれながら、やはり僕はTighten upはまだかなーと待ち続けたわけです。そんなとき本編最後になってでたのはIt's a Shameのメローなジャズファンクに仕立て上げられた、とろけるようなインストカヴァー。本編終了後もちろんアンコール、そしてまってましたとばかりにTighten Up!!僕はかつてこんなにクールで、かつ熱いTighten upを聞いたことがない。もちろんボーカルもMCもいない、ただのインストなのだが、そこにぐいぐいくるビートとベースが絡まり、ギターのカッティングがのってメローなオルガンがのり、そこにホーンが絡まる。こう書くと味気ないのだが、この6人はこれで魔法をかける。とにかく踊らされた。


ライブ後は客はそうそうと帰って行った。僕はメンバーといろいろ話すことができ、ブリスベンからはるばる見にきたと言ったらすごい喜んでくれました。気づいたら楽屋にいてビールタダでもらったりおいしい感じでいつも通り酔っぱらう。みなさんいい人です。酔った勢いでなんでKay Deeから出さなかったのと聞いたら、Kenny Dopeはクソだとの返事。7インチ以後、Kenny Dopeは連絡してもメールに返事をしなかったそうです。それでtru-thoughtsにいったという裏話も。でもKenny Dopeクラスになると世界中から音源やら何やらのオファーが来たりして大変になるんだろうな。オーストラリアのファンクシーンについても聞いてみたりしたが、明確なシーンがある訳ではないらしい。ここで僕は勘違いに気づいた。どうやら彼らはメルボルンのバンドだったらしい。ずっとシドニーのバンドだと思っていた。その後一緒に飲みに行ったバンドの友達に聞いたら音楽はやっぱメルボルンだよと言ってました。あとで日本に呼ぶと宣言したのでいつか黒船スペシャルで来日なんてこともあるかもしれません。

text by DJ U-Bow(現在、オーストラリア、ブリスベンのクイーンズランド大学に留学中)

The Bamboos

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コメント

おぉやばい!!!うらやましい!
しかも楽屋でタダビールとは!!図々しい!

バンドだけじゃなくDJもいい感じか!
それって黒船的?いいなぁ!

はるばるシドニーまでお疲れさんでした。おれもブリストルでバンブーズ見ようとしたのに、迷子になってしまい逃しました…

普通にメンバーと話せるからうらやましい。おれなんてカタコトでまともな話できないなー。

あゆむさん、「バンドだけじゃなくDJもいい感じか!
それって黒船的?いいなぁ!」ってうれしいですねー。日本も負けれられませんね。

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